カロム
2007年 07月 06日
子供んときよく遊んだ、半畳ほどの大きさのゲーム盤。ふたり、もしくはふたり1組になって、玉を弾いて、隅のポケットに落としていく、お座敷ビリヤード。圧倒的な普及率を誇る彦根市の名を取って彦根カロムとも呼ばれる。不思議なことに、琵琶湖東岸にだけ存在する、日本で超ローカルな遊び。
ところが、インドを中心とする南アジアでは古くからとても盛んで、ネパールでは盤上を滑りやすくするため、片栗粉を引いてプレイしている光景がよく見られた。
写真は、ポカラからサランコットの丘へのトレッキングコース脇にて。
こちらはスリランカのシギリヤ。ゲストハウスでは、毎晩ツーリストカーの運転手達が集まって、酒を飲みながら、ずっとゲームに興じていた。
対戦を試みたが、百戦錬磨の彼らにはとても勝ち目がなかった。親指と人差し指を使う僕らとは違い、彼らは中指と人差し指を使って玉を弾いていた。
これと同じ遊びは、エジプトからヨーロッパへも伝わった。また、少なくともマレーシアやインドネシアでは普通に売られているので、インド洋からマラッカ海峡を通過したことは確かなのに、なぜ、いきなり滋賀県に飛んだか?その歴史はよく分からない。
近江兄弟社を設立した著名な建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが、YMCA活動の中で、日本にこのゲームを普及させた、という話があるが、カンザス州出身のヴォーリズだけでは、ちょっと説明つかない気がする。