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石鎚山で修験

10月に会社を辞めて長浜の実家に戻った。

もっと閑な毎日になるかと思ったら、何せ22年も海外に暮らしたもんで、住民票入れてマイナンバー受け取ったり、日本の携帯番号買ったり、なんやかやと手続きに追われる日々になった。

そんな中、三軒茶屋の出汁番長の店「鈴しろ」で、おまかせ絶品料理に合わせて石鎚のひやおろしを頂いた。前にこのカウンターで七本槍頂いたら、その後思い掛けず蔵元を通り掛かる偶然があったが、不思議なもので今回も口にした酒の地元に引かれる運命になった。
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11月に入って大阪のとあるパーティで、以前ネパールとブータンに挟まれたシッキムを一緒させてもらったシゲさんと再会し、アウトドアのエキスパートである彼から、次は石鎚山を狙うと聞いて、迷わず同行を申し出た。キタッ!

翌週は、僕より先にバンコクから帰国していたさっちゃんと秋山に登ろうという話になり、まずは目の前の日本百名山にして滋賀県最高峰、伊吹山で新しい靴とポールを降ろした。

伊吹山はかつて修験の場であり、古くは日本武尊が伊吹山の神との闘いで致命傷を負ったと伝えられる。登山口から1,377mの山頂まで岩がゴロゴロする5kmの登山道。そう言えば、子供の頃この石灰岩の山はセメント製造のため盛んに採掘されていた。
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途中なだらかなスキーゲレンデ脇を通り、自動販売機のあるここが5合目。ここから山肌を何度も折り返しながら山頂を目指す。アスリートのさっちゃんには遅れを取ってしまったが、ともかく靴とポールのデビューはいい感じ。
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そしていよいよ翌週末、大阪で人と会ってから、松山行き高速バスに乗り込んだ。日本で長距離バスの利用は初体験、大阪駅のバスターミナルから各地へ次々バスが出ていることを初めて知る。
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仕事を終えて伊丹空港から飛んできたシゲさんと西条駅前のビジネスホテルで合流して一泊。

翌朝、駅から仰ぎ見た石鎚山。四国随一の霊峰にして西日本最高峰
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ロープウェイ前行きバスの始発7:47に乗って小一時間、1000円。降車のときバス停で時刻表を確認したら、日没前の最終は15:17。よし、これに間に合うように降りて来よう!

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ロープウェイ駅手前に役行者像があり、シゲさんから修験道の開祖である役行者の話を聞かせてもらう。
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20分ごとに出るロープウェイで標高1300mの成就駅へ、往復1950円。成就駅から石鎚神社中宮成就社まで15分ほどの登り。
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お参りを終えて神社を抜けると、八丁坂と呼ばれるなだらかな下り坂が続いた後、急な木の階段の登りが始まる。
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そして山頂まで4つある鎖場の最初、試し鎖全長74m。
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トレッキングシューズの厚い靴底が引っ掛かるような足場が少なく、本当はよくないが、鎖に体重を掛けてしまい、かなり疲労。ちょっとミスったら即死やし。
なるほど、修験道ってこういうことか。まず己に克たないといけない。

夜明し峠を過ぎると、頂が視界に入る。
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一ノ鎖、あかんわ、これもう命に関る。が、石鎚山の4つの鎖場には全て迂回路もある。
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標高1800mの休憩所、あと少し。
シゲさんの方は二の鎖、三の鎖も全てクリアして、石鎚神社奥宮頂上社と山荘のある弥山で再会、いえーっ!

シゲさんでさえ二の鎖、三の鎖は相当危なかったらしい。命あってよかった。
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下を覗き込むと足がすくむ。
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ザックとポールは弥山に残して、さらに天狗岳山頂に向かう。

フィジカルに先を行くシゲさん。
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後ろでメンタルに命の危険と闘う自分。
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このロッククライミングもそこそこしんどかったけど、ともかくも天狗岳山頂到達。
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そして、弥山の社と山荘を天狗岳から振り返ると、
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絶景! しかし、このゴジラの背中を戻るのか。
この日ラッキーにも、天気予報が外れて穏やかな晴天だったけど、雨風や雪だったら無理だったな。

弥山でカップヌードル食べて早々に下山。15時のロープウェイに間に合って、予定通りバスで西条駅に戻り着き、特急しおかぜに乗って松山へ。

因みに、IcocaとかSugocaとか、どこのJRにもそれぞれICカードがあると思ってたけど、JR四国にはないらしく、松山駅の改札で、駅員さんが木製の柵に並んで立つ姿が懐かしく思えた。

市電で終点道後温泉へ。
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日本最古の温泉で気持ちよく一日の疲れを流す。Zzz

翌朝は、立派な連立天守の松山城へ。
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城と温泉と市電のある街、いいなあ。
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# by phraganet | 2018-12-31 16:06 | 日本
カターニャ到着の夜、ステシコロ広場近くのゲストハウスを出て通りを南へ歩き、大学広場からドゥオモ広場へ、バロック様式の建物の間を夜の散歩に出た。
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広場にはレストランの呼込みがいて、その中の女子大生アルバイト風店員に引っ張られて入ったのはフリットの店で、メニューがあまりない中、シーフードとポテトのフリット盛合せにツナステーキを注文して、白ワインに合わせた。
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食事に不満ないが、他に客いなくて、大丈夫か、この店?

帰りに水を買おうと入ったスーパーマーケットで見たサボテンの実、このときはタイやベトナムで食べるドラゴンフルーツの淡白な味を想像したが、このフィコディンディア(イタリア語で印度の無花果の意味)のシャーベットを翌日カルタジローネのカフェで頂き、その優しい甘酸っぱさに惹かれることになった。
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カルタジローネへ日帰りで出掛けた翌朝は、恒例の朝市巡り。
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まずはゲストハウス近くの空き地に立つ市場を覗いたら、野菜や魚介より日用雑貨の店が多く、中には素敵なチーズ屋さんもあったけど、全体としてメルカトというよりアジアのバザールかアラブのスークという雰囲気だった。
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もう1箇所、さらに進んでドゥオモ広場の隅で滝のような勢いで水が溢れ出ているアメナノの噴水の横を抜けるとフィッシュマーケーットがあり、こちらは如何にも、地元の人の胃袋を賄ってますという感じを出している。
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チーズとサラミの店のカウンターにはワインも置いてあり、思わず朝食あしらってもらって立ち飲みすることにした。
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パンとオリーブとワインも合わせて10ユーロ、いいねえ、朝から幸せ。

あ、果物屋さんにフィコディンディアが並んでる、と思って手を出したら店のおじさんに叱られた。目には見えないが、表面が小さな棘にびっしり覆われているので、触ると後でチクチクが止まらなくなる。
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と言いながら、おじさん自身は素手で取り上げ、親切にも剥いて味見させてくれた。

んまい!
皮の色の赤い方が味が淡白で、オレンジのものが甘酸っぱさのバランスが良くおいしかった。

ここカターニャにももちろんグレコローマン時代からの遺跡が残っていて、ステシコロ広場ではコロッセオ跡が見られる。
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また街中のビルの1階を入ると、
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中に、7000人を収容したという劇場遺跡があり、後世の建物に囲まれてシュールな景色になっている。
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ドゥオモ広場を少し南西に進むと13世紀に建造されたウルシーノ城が美しい姿を見せている。
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城好きとしては城内も見学せねばと入ってみたが、建物の中は美術館になっていた。
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お、城の前の公園でフィコディンディアの木を発見、たわわに実を付けている。
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勝手に取って食べたいが、触ったら痛そう。

夕方、ドゥオモ向かいの教会に上らせてもらうと、街に沈む夕陽がきれいに見えた。
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また正面に夕陽を受けたドゥオモの姿は絶景だった!
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あまりに気持ちよくて、長い時間を教会の上で過ごした。

すっかり陽が暮れ、これから広場に降りて呼込みに誘われて食事を決めるのも癪なので、何か市場飲みみたいな店はないかなと検索したら、西へ数分歩いたところにKitsch、その名もキッチュな店がヒットした。

店に向かう途中で素敵な食材屋があり、めちゃんまいエクストラヴァージンオリーブオイルと、フィコディンディアのジャムをお土産に買った。

もしかしてキッチュが人気店で、予約なしで入れなかったらどうしようと思ったが、大通りを離れるとすっかり静かな雰囲気。
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店は1階が厨房で、2階に上がるとバーとテーブル席があり、客は他におっさんがひとりだけで、イケメン店員が丁寧に接客してくれた。
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まずは白ワインで、マッシュルームとズッキーニとトマトのブルスケッタ。
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次に肉なしラグーとポークボール・カレー風味ココナツソース。
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途中でワインを赤に替え、ベーコンとトマトのパンプキンソース。
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いやあ、どれもんまかった!

ホールのお兄さんにも、厨房のおばさんにもブラボーとお礼言って出たら、店の外で足がもつれて歩道の植木に突っ込み、まるで猛獣にでも襲われたかのように腕の無数の引っ掻き傷から流血の惨事に。

道路脇のキオスクのおじさんが、店の奥から消毒液持ち出して両腕に掛けてくれた。シチリアのみなさんの暖かさに支えられて旅させてもらってます、グラッチェ、グラッチェ!

通りでは、クラプトンをいい感じに歌い上げてたんで、おひねり。
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最終日、フライトは午後なので、荷物を預けて、もう半日カターニャの街歩き。

ドゥオモ広場の昼の様子、手前は象のオベリスク。クメールっぽいと言えばいいのか、ヨーロッパらしくない不思議なオブジェ。
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良い天気の中、まだ行ってなかったサンニコロ教会の方に向かって散歩。
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途中で見つけたメシ屋のショーケースがあまりに魅力的だったので、正午の開店まで、隣でカプチーノ飲みながら待ってから入店した。
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こういうのイタリアで何て言うんだろ、おばんざい屋? 違うか。
ちょうどギリシャのタベルナとか、トルコのロカンタみたいな。
フランスだとビストロか、イタリアではトラットリアと呼ぶのかな?

まずはアンティパストミスト。
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その後、ケバブも焼いてもらった。
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週5日来ても飽きんな、これ。

と、ぎりぎりまでおいしく楽しい時間を過ごし、ゲストハウスの前のバス停からALIBUSに乗って空港へ移動した。

出発ターミナルから正面にエトナ山が見えた。
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ありがとね!



# by phraganet | 2018-12-02 23:23 | イタリア

カルタジローネの大階段

ノート地区のバロック様式の町々をモディカラグーサと回ってカターニャに向かった。
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カターニャ市内に入ったバスは空港、ボルサリーノ広場と順に停車し、終点であるカターニャ駅で降りると、駅前にはアフリカからの労働者が目立ち、インド料理屋やトルコ料理屋や寿司屋があったりして、これまでのシチリアの町とちょっと雰囲気が違う。

ゲストハウスを予約した街の中心までどうやって移動するか決めていなかったが、Mと書いた地下への階段が見えたので、ああ、カターニャにはメトロ走ってんだなと思って試しに降りてみたら、確かにそれはメトロで、まさしく次の駅が街の中心ステシコロ広場だった。素晴らしい!
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シチリア第二の都市カターニャは、これまで回った観光地と比べると格段に大都会。
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翌日、同じくノート地区のバロック様式の町々のひとつで、マヨルカ焼きで有名なカルタジローネを目指した。

朝のカターニャ駅前にはたくさんの観光客が溢れていて、この集団とバスで一緒になるかと思ったら、みんなはエトナ山行きのバスを待っていたところで、この日カルタジローネへ向かう旅行者は他にいなかった。

まるでローカル路線バスに乗った気分のまま、2時間近く掛けてカルタジローネの町に入ったが、他に旅行者がいないもんだから、どこの停留所で降りたらいいかよくわからず、バスが大きな公園の傍で停まったところでともかく降りてみた。

通行人も見当たらず困ったが、ちょうど路上で美人警官が駐車取り締まりをしていたのが見えたので訊いてみたら、観光地は左に曲がって真っ直ぐだというような大雑把な指示を受けた。

ふむふむ。
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道路脇の壁にもセラミックがはめ込まれている。

少し行くとサンフランチェスコ橋に掛かった。
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ここもきれいに陶板装飾されている。
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そのまま進むと、おお!左手にサンタマリアデルモンテ教会への大階段が見えた。
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階段は一段一段、異なる模様のタイルが飾られていて見応えがある。
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しばらく階段を登ったり降りたりまったりしてみた。階段の両脇には陶器や焼き物雑貨を売る店が並んでいて、お土産を買い込んだ。

階段の上から町を見下ろしたところ。
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そして丘の上のサンタマリアデルモンテ教会へ。
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例によってベルタワーにも登らせてもらった。
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大階段の下にあるカフェまで降りて、白ワインと共に軽食。
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店の女性からデザートにシャーベットを勧められて試したら、確かにんまいけど、優しい甘酸っぱさのこの果物何だろ?
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うーん、ピーチ?

店の女性は、違いますよ、と答えて、フィコディンディアと教えてくれた。

フィコディンディア=印度の無花果? 何じゃ、そりゃ? 印度では聞いたことないよ。
シチリアでよく市場で売られていた、あるいは公園に生っていたサボテンの仲間のその果物を、この時点でまだ知らなかった。

さて、まだ陽が高いうちにカターニャへ帰るバスつかまえないと。
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駅への道順を確認して歩いて行くと、簡素な駅には何も見当たらなかったが、その横の駐車場みたいなスペースがバスターミナルになっていて、バスは定時にやって来た。

シチリアの町歩き・食べ歩き、続く



# by phraganet | 2018-11-20 22:18 | イタリア

ラグーサ旧市街イブラ

モディカからひと山越えた隣町のラグーサまで朝のうちに移動しようと、素敵な部屋に別れを告げ、ターミナルに降りてバスを待つも一向に来る気配がない。日曜日だからか、ターミナル前のカフェ、バリチェントロも開かない。

近くの土産物屋に行って尋ねると、時刻表は平日用なので、今日のバス時刻は下段を見ろと教えられた。確かにメインのチャート下にFESTIVOと書いた小さな欄があるが、便はほとんどない。

やられた~!前日バリチェントロでチケット買うとき店員に9:40発と確認したのだが、やる気のなさそうな彼は適当に答えたらしい。チケットも買ってしまったことだし、土産物屋でカプチーノとガイドブックを買い込み、観念して午後までのんびりバスを待つことにした。

ラグーサのターミナルに13時着。ターミナルから町までそこそこあったので、タクシー拾って旧市街イブラを見下ろす絶景に建つ宿に移動。
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到着して連絡したら、オーナーの若い男性が部屋の鍵を渡しに来た。宿代を払おうとしたら、ネットで落ちるからいいとのことで、明日また朝食運んで来るからじゃあねと行ってしまった。

お腹が減ったので、取り敢えず背中の荷物を部屋に入れ、イブラとは逆方向、今タクシーで通ってきたラグーサの町の中心まで少し歩いて戻った。
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町の中心に立つサンジョヴァンニバティスタ聖堂、狭い階段からベルタワーにも登れる。

聖堂の麓のカフェで、地元のビアとイカの詰め物、それにエビとズッキーニクリームのフィットチーネを頂いた。
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移動が遅かったので、町の中心からイブラ先端のイベリオ公園までゆっくり散歩している頃には陽も傾いてきた。

こちらはイブラの中心サンジョルジョ聖堂。
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大して広くないイブラだが、他にも教会がたくさん建ち並んでいる。

カフェや土産物屋の多いドゥオモ広場で白ワインのボトルを開け、焼野菜とチーズ盛合せ、ポークのきのこソース、エビとムール貝とあさりのリゾットを頂く。
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夕食後はそのまま夜の散歩を楽しんだ。
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モディカの町の昼間の景色もスペクタクルだったけど、ラグーサの旧市街は夜の路地がとても美しいと感じた。
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宿に帰り着く手前で振り返ったイブラの夜景。
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今日はよく歩いた。おやすみ…ZZZ


そして翌朝、
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早めに起きて、イブラの横顔を撮影しようと丘の南側に回った。
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正面がイブラで、左奥が宿のある新市街の丘。

朝の散歩を終えて宿に戻ると、クロワッサンにオレンジジュースとカプチーノの朝食が部屋に届いた。
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やっほー!

朝食の後、オーナーの指示通りに鍵を部屋に残したままロックして、目の前のバス停から11番の市バスをつかまえ、ZAMAバスターミナルに移動。
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正午のカターニャ行きに乗った。



# by phraganet | 2018-11-14 21:25 | イタリア
オルティージャ島の美しい町並を堪能した後、シチリア島南東部に点在するノート地区のバロック様式の町々を回ろうと、シラクーサから朝7:00発ラグーサ行きのバスに乗ってモディカを目指すことにした。

ネットでモディカ旧市街に宿を予約したら、オーナーからの連絡でチャットが始まり、最後に「バリツェントロで降りろ」と言われた。何だろ、バリツェントロ。「バリ中央」というバス停か?

乗り際、運転手に「バリツェントロ」と言ってみたら、うん、うんと頷いているので、間違いないらしい。

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1時間も経たないうちにバスがノートの町に入り、このペースでもうすぐモディカに着くかと思ったら、バスは西に真っ直ぐ進まず南へ大回りし、海辺の町パラッツォロを経由してから北上を始めた。

実はノートもパラッツォロも、ユネスコ世界文化遺産ノート地区のバロック様式の町々として登録されているが、全都市を見て回るのは無理なので、これからモディカ、ラグーサカターニャカルタジローネの4つの町を選んでバス旅の予定。
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ようやくモディカの町に入ってバスターミナルで降りたら、あ、バリツェントロは目の前にあるカフェの名前だったのか。

と、そのとき、自分の名前が大声で呼ばれ、振り返ると初老の男性が道の向こうに車を停めて立っていた。

ああ、びっくりした。宿のオーナーがわざわざ車で迎えに出てくれたんだ。

オーナーはジョージと名前を英語風に名乗った。助手席に座ると、ジョージは車を出して、古い街並みの狭い一方通行をくねくね登り始めた。

よかった、迎えに来てもらって。これじゃ、自分で宿までたどり着くのは至難の業だ。

車は町の山手であるアルトのてっぺん近くまで登り切って停まり、さらに狭い道を徒歩で下りて、鉄の扉を開いて中に通されると、
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わ、なんちゅう素敵な部屋!
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下がリビングで階段上がるとベッドがあるメゾネット。

奥さんともうひとりの若い女性がベッドの清掃中だった。

まずは背中の荷物を置き、ジョージから朝食用スナックとコーヒーの沸し方の説明を受け、宿代を現金で払って鍵を受け取り、早速散歩に出る。
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宿の近くにあるサンジョヴァンニ教会、ここのベルタワーはモディカの最高地点らしい。
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次に中腹に位置するサンジョルジョ聖堂までゆっくり降りてきたら、連日のように昼間の通り雨に遭い、雨宿りがてらカフェでモレッティとアランチーノをつまむ。
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モディカは古くからチョコレートの名産地として有名で、カフェで売っているチョコを試食させてもらいながらエスプレッソを頂いた。
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素朴なおいしさ。モディカの伝統的なチョコレートにはミルクやバターは加えないらしい。

ついでにホットチョコレートも試してみようと尋ねたら、美人ウエイトレスにコールドチョコレートは如何?と勧められ、いってみた。

これも、んまかった!

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雨が止んで、サンジョルジョ聖堂に入ったら、ちょうど結婚式の最中で、パイプオルガンの生演奏を聴きながら、飛入りで参列させてもらう。
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こんな素敵な場所で結婚式っていいね。

ジョルジョ通りの並びにはコンティ城もあり、城の中をアップダウンしながら案内してもらった。

城から見た聖堂。
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さらに坂を降りると下町バッサに入り、谷底がさっきバスで走って来たメインストリート、ウンベルト1世通り。
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バリツェントロに寄って明日のラグーサ行きバスチケットを買う。

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バッサにある教会サンピエトロを拝んだ後、近くのカフェでカラスミとレモンのフィットチーネでランチ。
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食後は通りに面した店でピスタチオとレモンのジェラート。
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今度はバッサを挟んだ向かい側の斜面を登って、正面からサンジョルジョ聖堂を真ん中に町並を撮ってみた。
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美しい!

バッサには有名なチョコレートの店があったが、店内は観光客で一杯だったので、アルトの方に戻って、サンジョルジョ聖堂横のサバディに入った。
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いろんなフレーバーが並んでいるが、試食させてもらった後で、お土産のチョコレートはレモンとレッドチリを買った。
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部屋に戻って休憩した後、今度は陽が沈んだ後のモディカを散歩。
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ジョージから町一番のリストランテとしてお勧めされたロカンダ・コロネロを覗いてみた。

予約はありますか?と訊かれ、ないと答えたら、最後にひとつだけ残ったテーブルに案内してくれた。シラクーサと比べると、モディカは観光客でごった返すような町ではないけど、ここはすこぶる人気店のようだ。
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最初に鯖のトマト煮、続いてラザニアと、最後にカリッとした豚の角煮・マッシュポテトを頂き、初めて赤を合わせた。ここんとこシーフード中心でずっと白続きだったからね。

ええ感じ!


# by phraganet | 2018-11-08 22:16 | イタリア

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