ホイサラ朝寺院巡り

3年前に初めてカルナタカを旅したとき、州北部でヴィジャヤナガルの都ハンピと、チャルキア朝の都が置かれたバダミアイホーレパッタダカルを訪れたけど、2度目の今回は州南部マイソール周辺のホイサラ朝寺院群を観に行った。

午前中にバンガロールの立派な国際空港に降り立ち、ネットで手配しておいたタクシーに乗り込んで一路南西、マイソールの方角へ。
やたらゆっくり走る運転手のお陰で180キロほどの道のりをなんだかんだ4時間近く掛かって、午後ようやくマイソールの手前ソムナートプルの村に到着。

門をくぐって、四角い回廊に囲まれたケシャヴァ寺院に入る。
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見事に調和のとれたプラン!

看板の説明文を読むと、この地はかつてチョーラ朝の支配下にあったが、11世紀から14世紀にホイサラ朝に統治され、後にヴィジャヤナガル王国、やがてマイソール王国に属したと歴史が記されている。
寺院は13世紀にホイサラの王ナラシンハ3世の将軍ソマナタによって建立されたとのこと。なるほど村の名前は寺院を建てた将軍から取ったのか。

入り口が東に面し、拝堂に入ると南、西、北3つの聖室にそれぞれ仏像が祀ってある。真ん中の本尊はヴィシュヌで、下にガルーダが控えている。ホイサラ美術の仏像は眼がちょっと怖いが、細かい彫刻が素晴らしい空間を作り出している。
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基壇がギザギザの星形になっているのはホイサラ様式の特徴。
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ケシャヴァ寺院の外側をびっしり覆う精緻なレリーフは比較的おとなしい表情をしている。その下の動物の彫刻も細かい。
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ここからマイソールの街までほんの20キロ。まだ陽は沈んでいないので、宮殿近くの安宿にチェックインしてから、徒歩でマイソールパレスに散歩に出掛けた。
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翌朝車でチャームンディーの丘に登る。
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丘のてっぺんには、マイソールという地名の元になった魔神マヒシャースラの像が、左手にコブラをぶら下げ、右手で鎌を持ち上げて、マイソールのランドマークとして立っている。マヒシャースラを退治したのが女神チャームンディシュワラということらしいが、なぜに魔神の方を地名に残したのか?
丘の中腹にはインドで4番目だかに大きいナンディの廟もある。

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マイソールの立派なカテドラルにも寄ってからハッサンの町を経由してベルールの村へ。160キロほどのドライヴだが、またしても悪路に苦戦して時間を取られる。

ベルール村のチェナケシャヴァ寺院の入り口は後世に増築されたという立派なゴープラがそびえていた。因みにケシャヴァはヴィシュヌの別名で、チェナは美しいという意味だとか。美しきヴィシュヌの寺院か。
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入り口上部に精密に彫刻されているのはナラシンハとガルーダのテーマ。

拝堂を支える柱は1本ずつデザインが違う。
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天井にも見事な彫刻。
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外壁の彫刻はナラシンハやらヴァラーハやらヴィシュヌのアヴァターラをはじめ、神々が勢ぞろい。
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ベルールを出て、最後の目的地ハレービドに向かう。ホイサラ朝の首都は初期にハレービドに置かれ、後にベルールに移されたらしい。その距離約20キロ、のんびりした農道を走る。

ハレビード村に残るホイサレシュワラ寺院。この寺院は周りを囲む回廊がない。12世紀に家臣がヴィシュヌヴァルダナ王とその王妃に捧げた寺院とかで、相似形の建物がふたつ並んでいる。残念ながら建物上部のシカラは失われてしまっている。

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前記ふたつの寺院と違ってここはシヴァ寺院。

例によって建物下部は人やら阿修羅やら動物のレリーフが九層に渡ってびっしり。
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正面である東側は、ふたつの建物の入り口の前それぞれに廟があり、インドで6番目と7番目に大きいモノリックのナンディが並んで主人のシヴァを待っている。
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拝堂から聖室を見る。扉が閉まっていて中は拝めないが、ご本尊はシヴァの化身であるリンガが祀られているらしい。
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外壁はやはり、ナタラジャとしての踊るシヴァ、ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ等々、躍動感あふれる個性的な神々のレリーフ。
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ホイサラ美術恐るべし!
陽が暮れてしまったので、バンガロールに戻るのは翌朝にして、ハッサンの町まで35キロほど戻って投宿した。



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by phraganet | 2015-05-05 01:53 | インディア

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