モロッコ以来3年振りのアフリカでのカウントダウン。
以前よく使ったコンパクトな造りのドーハの空港は、今や巨大なターミナルに生まれ変わっていた。ここでバンコクから来たカズさんと合流して一緒にカイロに飛ぶ。
カイロに着いてまずはアライバルビザを取得しないといけないが、手続きは銀行の両替窓口で25米ドル払ってシールを買うだけ。あとは入国の長蛇の列に着き、係官がパスポートにシールを貼ってスタンプ押すと終了。
タクシーで移動して市内中心タラートハーブのロータリーにあるカイロインにチェックイン。
その後近くのフェルフェラ(鷹の爪の意味らしい)という小洒落たレストランに入り、ステラビアを飲みながら、胡麻を潰したタヒーナをピタパンに付けたり、揚げたてファラフェルや卵と挽肉の煮込みシャクシュカを頂く。
うーん、中東料理はどれもんまい!
ロータリーに朝が来た!
カイロインからギザへのフリーツアーが出ると聞き、急遽ピラミッド見学に向かうことに。ギザはナイル河を挟んだカイロの西隣。
碌に前も見ずに運転しながら、自作の地図を説明する運転手は、途中で僕らをパピルス屋に連れ込んだ。店でまずパピルスの作り方実演。
ここで売ってるパピルス画は何百ポンドもしたので結局1枚も買わず。
次に運転手はギザで駱駝に乗るようしつこく迫ったが、結局これも断って徒歩での見学を選んだ。(結果正解!)
ギザ到着。有名な三大ピラミッドとスフィンクス。
古代エジプト古王国時代のもので建立は紀元前26世紀。雄大な歴史を感じながら、ゆっくり見て回って2時間ほどの散歩。
パピルスも買わず駱駝にも乗らなかったので、運転手には何のキックバックも入らず文字通り無料送迎となってしまったが、最後に博物館まで送ってもらってチップを100ポンド渡したらうれしそうにしていた、よかった。
博物館では見応えある展示品の数々。
ランチはエジプト名物コシャリにトライ。ライスとパスタ混ぜに、レンズ豆、ひよこ豆、フライドオニオン、トマトソースが乗っかる。
午後はメトロに乗ってオールドカイロのコプト教地区を散策。
そうか、エジプトでは1から7世紀頃までキリスト教が広く流布していたのか。
その後カイロ(ラムセス)駅に移動してアスワン行き夜行列車に乗り込む。
ナイル河に沿ってひたすら南下。列車は遅れに遅れ、なんと17時間掛かってようやく到着。疲れた~。
アスワン駅は激しく工事中だった。
アスワンの小さな町を迷い歩きながら、何とか翌日のアブシンベル行きと翌々日のルクソール行きの車の手配完了。
チキンとモロヘイヤのスープで大晦日のディナー。
元旦の翌朝は4時出でアブシンベルに向けて出発、スーダン国境まで10kmあまりというエジプト南端。カイロと違って寡黙ないい感じの運転手がすっ飛ばしてくれたお蔭で、まだ人の少ないうちに最初の目玉アブシンベル神殿に到着して初詣。
入り口に並んだ巨像は4体とも古代エジプト新大国の建築王ラムセス2世。
外も迫力あるが、中の造りや壁の彫刻にもすっかり圧倒された。
素晴らしい!
いやあ、こんなんとは知らんかった、エジプト舐めててごめんなさい!
隣は王妃の神殿。
神殿内部の柱には女神ハトールのレリーフ。
帰りは町の手前でボートを借り、ダムでできたナセル湖に浮かぶフィラエ神殿に寄る。
ここは女神イシスを祀っている。
アスワンハイダム建設時、ユネスコ国際キャンペーンのお蔭でアブシンベル神殿やフィラエ神殿の移築に成功し、大切な遺跡がダムに沈むのを免れたらしいが、昔はユネスコもいいことしてたんだなと感心する。
アスワンの町に戻ってから、渡し船に乗って対岸に見える貴族の墓へ向かう。
船上のアフリカ系の人々は対岸の村に帰るヌビア人。丘の途中でヌビアの村を見下ろすとブルーシティの様相。
貴族の墓をてっぺんまで登るとナイル河とその向こうにアスワンの町のいい眺め。ナイルってこんなに青く美しいんだ。
そして翌日はいよいよ古代エジプト新王国の都テーベのあったルクソールを目指す。
(続く)