翌日は、前日の
アブシンベル行きと同じ車だけど、新しい運転手に交代してアスワンの宿を出発し、途中にあるオムコンボ神殿、エドフ神殿を見学しながら、ルクソールまで北上するドライヴ。
オムコンボはオリンポスの丘という意味だそうで、天空の神で隼の頭を持つホルス神とワニの顔を持つソベク神の両方を祀っていて、レリーフに色が残っているのを見つけて感動した。
アレキサンダー大王遠征以降のプトレマイオス朝時代の建築が残っているので、どこかローマ遺跡風。いつの間にかガイドが寄って来て細かいレリーフの見どころをいくつか案内してもらった。
さらに進んでエドフ神殿。
ホルス神を祀った巨大な建物。壁の彫刻も美しい。
神殿見学の跡、村のサンドイッチ屋で簡単なランチを掻き込む。
夕方ルクソールに到着して、予約していたはずの人気ゲストハウス、ネフェルティティに入るも満室と断られ、近くのホテルにチェックイン。その後は歩いて近くのルクソール博物館を見学しながら夜のルクソールを散歩。さぶい!
翌朝、摂氏5度まで冷え込む中ホテルのルーフトップに出てみると、朝焼けの中ナイル河西岸に気球が浮いているのが見えた。
おお!テーベから見て陽の沈む西岸は死の地とされ、古代エジプト新王朝時代に墓や神殿が盛んに建立された。
朝食を終えて、早速ローカルフェリーで対岸へ渡り、カズさんと1台ずつ自転車を借りる。自転車で走っていると、まず最初に目に飛び込んでくるメムノンの巨像。
続いてデルエルハバリ(ハトシェプスト女王葬祭殿)へ。
この遺跡には97年の無差別テロの印象が強く残る。
さらに緩やかな坂道をひいこら言いながら漕ぎ続け、王家の谷に到着。
唯一未盗掘の完全な形で発見されたというトゥトアンクアメンや、トトメス3世の墓などを見て回るが、特に、地下に真っ直ぐ降りていく廊下にびっしり美しいレリーフの残るラムセス5世・6世の墓が鳥肌もんの圧巻だった。
その後ここの建築に携わった労働者の町デルエルメディナや、ラムセス3世葬祭殿であるハブ神殿などを一通り回ってからルクソールの町に戻った。
ルクソール神殿に夕陽が落ちる。
しかし、冬にエジプト旅行に来てホントよかった。夏じゃ暑くて堪らんと思う。エジプトの観光産業はテロや暴動の影響で大打撃を受けていて、こんな素晴らしい遺跡の数々を観光客の少ない中でゆっくり観て回れるのもラッキーだと思った。
晩ご飯はカズさんが目星を付けてくれたルクソールの町中にある名店アボエルなんとか。
ここびっくりするほど値段安くて、どの料理もすごくんまい!
最後はカットしたリンゴとバナナに、上からストロベリー、ヨーグルト、マンゴーを掛けたその名もコクテルを頂く。
これ、秀逸のフルーツデザート!向かいでカズさんが飲んでいるのは中東に多いターキッシュカフェ。
次の朝はホテルの前で馬車捕まえて、アムン神信仰の中心であったカルナック神殿へ。
でかい!広い!
また馬車で町の中心に戻ってルクソール神殿。
というわけでルクソール周辺の神殿巡りは一通り終わって一旦カズさんと別行動。
午後はひとりでスーク歩いてハイビスカスティ買ったり、
宿泊できなかったけどネフェルティティのルーフトップでミントティ頂いたり、
ナイル河の向こうに陽が沈むのをぼんやり眺めて過ごした。
翌朝、タクシーと終日ドライヴ550ポンドで合意して、今度はルクソールより北のダンダラ神殿、さらにその先のアビドス神殿を目指したが、運転手が遠い方のアビドスを先にしてダンダラを経由してルクソールに戻ろうと言うので従った(結果は失敗)。
7つの聖室が横に並ぶアビドスの神殿。
冥界の神オシリス信仰の中心であったらしい。
その近くにあるラムセス1世葬祭殿もレリーフがきれいで見応えあった。
このあたりは治安が良くないらしく、神殿を出るとライフル抱えた警官たちに着いてくるよう言われて、警察車両に先導されてドライヴ。
VIP待遇で恐縮です。
陽も傾き掛けた頃、ダンダラ神殿に到着するも、閉門まであと15分と脅され、ダッシュ!先にこっち寄っておくべきだった!
お提髪もかわいい女神ハトールの列柱が並ぶ立派な神殿を駆け足で鑑賞。
ルクソールに戻って、夜はまたアボエルなんとかでルクソールの最後のおいしい晩餐。
食事後、名残惜しみながら駅前で長距離夜行バスに乗り込んでカイロに向かう。
(続く)